ごあいさつ|淡間が生まれるまでのこと

2026年4月17日に小さな会社を立ち上げました。

立ち上げた、というより
胸の奥で静かに育てていたものを、
そっとこの世界に送り出した
そんな感覚の方が近いかもしれません。

きっかけはひとつの問いかけでした。

「星に願いを」
願いを全て書き出そう。ここに書かなかったものは、一生叶わない。そんなつもりで書き出してみよう!
たくさんの願いが次々と出てきました。
でも、その中に一番の願いはありません。
願っても叶わないと決めつけていたからです。

それでも、迷いに迷って、書いた願いは…
「母親になりたかった」

私は10年間不妊治療を続けてきました。
同時に、自分を否定し続けた10年でもありました。
*私たちは特定の原因不明の不妊でした。

毎月の生理がくる度に、子孫を残せない私に人間としての価値があるのか
子供を産めない私に、女として生まれた意味はあるのか…

ありがたいことに、夫をはじめ、周りに私を責める人は誰ひとりいませんでした。
ただ、私だけが自分を責め続けていたのです。

だから、誰に見せるわけでもない、この紙にさえ「母親になりたい」と書くことが出来なかった。

それは、10年の不妊治療を経て、
子どものいない人生を生きよう!と、決めた自分を否定する行為だと思えたからです。

産めないあなたが何を言ってるんだと笑われるのも怖かった。

もう自分を傷つけたくない
もう自分を否定したくない
わたし自身を守るのに必死だったんだと思います。
それでも、どうしても諦められなかった。

「わたし、やっぱりお母さんになりたい」

不思議なことに、そう書いた瞬間、わたしの中にあった“悲しみ”が消えました。

子どものいない人生を生きると決め、今、わたしは自分の好きなことをして生きている。
でも、この心の悲しみは一生消えることはないんだろうな、と思っていた感情

本当は誰よりも、わたし自身に認めて欲しかったのかもしれない。

一緒に悲しんでほしかったし
一緒に泣いてほしかった

気持ちに蓋をして、見ないふりをして、大丈夫なふりをしないでほしかった。

お母さんになりたかったね、辛かったよねって
ちゃんと私がわたしを認めてあげられた瞬間だったんだなと、今になって思います。


それから、なぜお母さんになりたかったのか、その理由をひとつひとつ丁寧に書き出してみました。

そんな中で、「会社を産めばいいんだ!」と閃きました。
2024年の12月末のことです。

ですので、この時点で会社で何をするかは何も決まっていませんでした(笑)

元々、死の間際まで働いていたいと思っていたので、
それであれば心から歓びに繋がることを仕事にしたいと、内省する日々が始まりました

そうして生まれたのが淡間(あわい)という会社です。

まだまだ生まれたて、私自身も未熟者の新米経営者(ママ)ですが、歩を止めず、ゆっくりでも丁寧に育てていければと思っておりますのでどうぞ温かく見守っていただけると幸いです。

2026年4月17日
淡間株式会社
代表取締役 灰野智美